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2026.2.2

2025年はじめ、正確には2024年末から、天然漆喰を用いた制作を始めた。

(はじめての出会いはさらに遡って、自宅壁に漆喰を施した10年前になる)


それは技法の追加ではなく、制作そのものを問い直す時間の始まりだった。

消石灰を主成分とする漆喰は、素材そのものが息をしている。

人や空間と呼吸を交わしながら、ともに時間を内包し、静かに時を重ねていく。

卵の殻やウニ殻顔料、珈琲粉など、_m_art 独自の天然素材と重ね合わせたとき、そこに現れるのは、二度と同じにはならない色と質感。

指先で触れた瞬間に伝わる温度や重み、微細な変化、光や季節によって移ろう表情—

素材は生きている。

_m_art の制作には、漆喰以外の素材を用いた作品もあり、それぞれが独自の表情と深みを持ちながら、全体としてひとつの世界観を形作っています。


時間の経過とともに変わる表情を、私はただ見守り、手を加えながら共に歩む。

その圧倒的な生命の気配に、どうしようもなく惹かれてしまう。

それが、私にとっての天然漆喰。



©_m_art

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